ブログ 教養講座:『魔法少女まどか☆マギカ』を学問する

教養講座:『魔法少女まどか☆マギカ』を学問する

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 2016年8月23日、『魔法少女まどか☆マギカ』(新房昭之監督、2011年)というアニメ作品を多角的に考察するという教養講座を実施しました。本作は、見た目はいわゆる「萌え」系の女子中学生を主人公に据えたアニメですが、ストーリー展開はある意味それを裏切る構成で、人気を博しています。次のような話をしながら、生徒の意見をききました。


〇「魔法少女アニメ」の歴史において、本作はどう位置づけられるか。


→その過程で、『魔法使いサリー』、『ひみつのアッコちゃん』、『魔法のプリンセス ミンキーモモ』、『美少女戦士セーラームーン』、『赤ずきんチャチャ』、『カードキャプターさくら』、『魔法少女リリカルなのは』などにふれました。



〇本作と「ガンダム」の類似性(参考図書:小森健太朗『神、さもなくば残念』(作品社、2013年)、328-329頁)


〇本作と「セカイ系」の関係(参考図書:前島賢『セカイ系とはなにか』(講談社文庫、2014年)。図書館にあります)


〇「ループもの」としての分析(参考図書:浅羽通明『時間ループ物語論』(洋泉社、2012年))


〇クール・ジャパン論(外国人は本作をどうみたか。「萌え」に対する海外の反応。日本のアニメ文化とコンテンツ産業など)(参考図書:一橋大学イノベーション研究センター(編)『一橋ビジネスレビュー (2010冬号)』(東洋経済新報社、2010年)、タブロイドと愉快な仲間たち(編)『超解読まどかマギカ』(三才ブックス、2011年))


〇正義論(「最大多数の最大幸福」というベンサム流の功利主義など)


〇宇宙論(「エントロピー」の増大と宇宙、「相転移」の意味)(多田将『すごい宇宙講義』(イースト・プレス、2013年)に本作への言及があります。)


〇本作とゲーテ『ファウスト』の関係。宗教的考察


〇未成年の魔法少女「契約」に関する法学(民法、消費者契約法、特定商取引に関する法律など)



 トピックが拡散していますが、本作はそれだけ多角的に分析できるということです。また、タイトルにかかげた「学問」上の一般的な分類でいうと、「社会学」、「経済学」、「哲学」、「物理学」、「文学」、「宗教学」、「法学」など多岐にわたります。今回扱った題材はアニメでしたが、きっかけ自体は何でもよいので、生徒諸君には学問の面白さ、ひいては何か一つのことを追究する学問の楽しさを知ってほしいと思います。



(文責:教養講座担当 橋本)