浅野中学校 浅野高等学校

淡路校長に聞く

浅野学園の教育への考え方について校長に伺いました。

Q1 浅野学園の教育方針を教えてください。
A1 校訓は「九転十起」「愛と和」です。校訓を具体化した「各駅停車」、「文武両道」を基本方針としています。
Q2 教育方針についてもう少し詳しく説明してください。
A2 充実したカリキュラムと教材に基づき、より高い知性を得るために勉強することが、わが校の教育の柱です。同時に、友人・先輩・後輩などとの人間関係を学び、美しい自然への感動にひたり、文化や芸術・社会問題への興味を持つことなどを、多彩な学校行事と毎日のクラブ活動に主体的に関わってゆくなかで充分に体験させたいと考えています。これらの豊かな体験こそ、生徒諸君が自分の生き方や人生のモチベーション(動機づけ)を得る恰好の場となります。また平素の勉強にしても、ただ「勉強をしなさい」と言って勉強をする子はまずいませんから、勉強のモチベーションを重視しています。ただ答の出し方を教えるのではなく、勉強の仕方・方法を繰り返し教えます。———こうしたことが「各駅停車」「文武両道」というわが校の基本姿勢を貫き、この延長上に大学受験を据えているのです。
Q3 最近よく聞く「人間教育」「心の教育」とはどう違うのですか。
A3 わが校は戦前から旧制中学風のバンカラで自由な校風があり、それが形を変えて現在まで脈々と受け継がれ、教育方針の根底をなしています。それを今風に言えば「人間教育」「心の教育」となるのでしょう。校訓の「九転十起」の下で80余年間熟成された校風であり、伝統なのです。昨日今日宣伝のために慌てて作られたものではありません。
Q4 「面倒見のよい学校」と言われていますが、その内容について教えてください。
A4 まずその要点は、生徒一人ひとりを教師全員で見つめて指導する、ということです。たとえば、ある生徒が学習面や生活面の悩みを持っていて指導の必要が生じたとき、担任だけではなく、他の5人の学年担任や教科担当の先生も協力して相談に乗り、さらに全体を把握する中学部長・高校部長がアドバイスするという形が確立されていて、的確な判断を下すようにしています。また、ご家庭とも密に連絡を取らせていただきます。
生徒一人ひとりは考え方も希望、性格も違い、一律の指導では不十分です。そのために、各階の中央に小職員室(学年控室)を置き、学年の担任6人が常に話し合っています。また、学年控室は生徒が生活している教室の隣にありますので、日常的に生徒と面接が可能です。休み時間や放課後は学年控室の扉が開放されており、生徒諸君が勉強や生活面の質問や相談に自由に訪れています。 わが校では挫折や失敗を悪いこととは見なしません。生徒の成長過程でそれは当然のことと考えるからです。勉強でも生徒指導の面でもこの考えを根底に置いて指導します。ですから〈校訓〉はことさら厳しいものではありませんが、『九転十起』の校訓に則り、生徒諸君を信じて諦めずに、親身で丁寧にしかも厳しく指導します。
「面倒見のよさ」は、生徒をよく知り、生徒を信じるという考えに裏打ちされてこそ本物だと確信します。
Q5 校長先生が生徒たちに強く訴えたいことは何でしょうか。
A5 日頃、生徒は学習や部活動に対して、自主的、主体的に取り組んでいます。しかし、生徒の中には、自分の持つエネルギーを十分使い切って生活しているとは必ずしも言えない者もいます。よい意味でのゆとりをもって生活してほしいと思うのですが、このゆとりがぬるま湯になって、そこにどっぷり漬かってしまわないように、常に自分を省みて、今以上に自分に厳しくして、本校の校歌に言う「為すべき務め」を為してほしいと訴えているのです。具体的には、学園のゆとりの中で、じっくり自分を見つめること、他人の存在の重要さを認識すること、つまり「熱きまなざし」を自分や他人、あるいは社会や自然にしっかりと向けてほしいと、機会あるごとに生徒諸君に私の思いをぶつけているのです。
また、生徒は6年後には不確実・不透明な社会に飛び立つわけですから、将来の自分の夢を実現するためにも自己認識・自己啓発が重要になると思います。そこで生徒諸君には、昨日と違う自分作りをしてほしいという意味で、「日々の自助努力」の大切さも訴えています。「いい学校、いい会社」という今までの進路についての考え方が変化し、これから生徒一人ひとりが「どのような生き方をするのか」「どのような仕事をしたいのか」を個人個人が正しく見極めねばならないという価値観がますます問われている今日だからこそ、それを十代の、とりわけ高校生活においてじっくり考えさせたいと、切に願っているのです。

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