2019年度につづき、今回も「一神教を信仰するとはどういうことか?」というタイトルで教養講座を開催しました。
施設の見学と、それを踏まえたディスカッションという2日間にわたる企画です。
1日目の施設見学は、前回と同様に、東京・代々木上原にあるイスラーム教のモスク(東京ジャーミー)の訪問から始めました。
毎回ガイドをしてくださる下山様には浅野生のことをよく理解していただいています。
午後は初めての訪問先となる東京・大森のユダヤ教施設、ハバッド東京にお伺いしました。
ユダヤ教に接する機会はきわめて少ないため、参加者はこの訪問にも大変興味をもってくれました。
午前中の東京ジャーミー訪問では、「なぜ代々木上原にモスクがあるか」から始まり、イスラーム科学の奥深さや、実際の礼拝所でのイスラームを信仰する意味など、普段の授業や生活では知ることのできない内容に圧倒されました。
実際のモスクでアラベスク模様やイスラーム装飾を直接見ることによる感動を味わうことができました。
また、ハラル食材を購入したり、目の前でイスラーム教徒の礼拝を見たりと、これまた現地だからこそ得られる体験に目を輝かせていました。
午後のハバッド東京は、一転して普通の住居がシナゴーグ(ここでは集会所としておきます)となっていて近所のお宅にお邪魔した感じなのですが、ユダヤ教の指導者(ラビ)で日本主席ラビのビンヨミン氏と奥様の歓待をうけ、また通訳として上田様にもサポートいただき、ユダヤ教の信仰内容から慣習や生活様式まで詳しく教えていただきました。
ユダヤ教に対する素朴な質問にも丁寧に答えていただいたほか、礼拝のときの正装も披露していただき、とても貴重な体験となりました。
日を改めて行ったレビューのための座談会では、参加した生徒のだれもが、両方の施設を訪問できたこと、直に目で見て話を聞いてという体験がとても刺激的で、貴重な体験だったとコメントしてくれました。
さらに、同じ一神教ということでの共通点と相違点をあげていき、一神教の特徴を整理していきました。
素朴な疑問や今回の訪問で新たに感じたことなどを、参加者一人ひとりが積極的に発言してくれて、「すべての疑問が解消した」というところまではいきませんでしたが、ここから始まる次のフェーズの「知の探究」を楽しんでいました。
これも、イスラーム教・ユダヤ教を問わず、下山様・ビンヨミン様どちらからも言われた「知」の大切さということの意義を、十分理解してくれた結果だと思います。
copyright Asano Junior High School. and Senior High School.